chocolate melts with music

行ったライブメモ

吉田達也×三柴理 CD「月光」発売記念ライブ

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昨年のライブの配信を駆け込みで見て面白い!となって、今回は前日に情報をキャッチできたので行こう!って行ってきました。2023年ライブ初めに。

ピアノとドラムのデュオによる即興演奏、さらに今回はクラシックのカバーも生で披露。CDタイトルにもなっているベートーヴェンの月光ソナタからスタート。その後はエディが事前にファンの方からもらったお題を、吉田さんはその場で聞いて、それで即興演奏をしていくというスタイルを中心に。「月の兎、森の兎」「コーヒーと窓辺」「河」「荘厳なる寺」など。

今回個人的に好きだったのは荘厳なる寺かな…その前の話でエディが昔見た200人くらいのお坊さんが一斉にお経を唱える様子が怖かったというエピソードも受けて、なんだかものすごい圧のお寺だった…(笑)後半、吉田さんの読経風の歌が入ったのも良かった。

あとお二人とも誕生日が近いという話から、誕生日記念で、という演奏があって、それも良かった。エディがちょっとハッピーバースデーのフレーズを入れてた気がする。ライブの前にエディは吉田さんについて調べて、出身高校が岩手の同じ名前の羊羹があるところだとか、ご実家が製麺所で卵麺という商品を出しているのでそれを岩手のアンテナショップに買いに行って食べたら美味しかった、なんて話したら、吉田さんがじゃあそれで即興やろうと言って。エディは、最初に即興演奏やろうと言われて不安だったけど、いろいろ調べて卵麺を知って盛り上がった、という感じで弾きます、と(笑) お話も演奏も面白かったー。

エディの演奏は即興でもとてもドラマチック。物語や情景があって、それを音で表現していくんだなぁと。対する吉田さんは、エディの音を聞いてそれに反応して叩いている、はずなんだけど、確かにその場で初めて生み出されているのに何であんなにピッタリ合うの…っていう、反応速度が凄すぎて、常人には分からない領域に思えた。それも激しいところはものすごいのに息一つ上がらないの。エディは一曲終わるごとに毎回ちょっとハァハァしてた。

やっぱり、エディのベースはクラシックで、即興演奏でもジャズの人たちのセッションとは違う感覚というか作法というかがあるんだと思うし、吉田さんは何にでも合わせられるんだと思ったし、だから他にはない独特の空間というか、そんなライブでした。そして配信でも面白かったけど、やっぱり生で体感するのは良い。音も、空気も。