chocolate melts with music

行ったライブメモ

10年ぶり3回目の人間椅子ライブです。特撮と対バンのとき以来。そのときはドラムが後藤マスヒロさんで、その後変わったとは聞いてましたけど、中島ノブさんは初めてでした。曲も、当時のアルバムと昔のいわゆる代表曲的なところは少し聴いてましたが、10年前だとMDだったので今は持っていない音源もあったりで。とりあえず予習として最新アルバムの此岸礼讃は聴いておきました。
で、一曲目はそこから阿呆陀羅経からスタート。いきなりヘヴィーなメタル全開。客席前の方が一気に詰まって圧縮率すごかった(でもライブが進むにつれだんだん押し戻されたけどw)
初めて人間椅子見たときに、3人だけでこんな音が出るなんて!と驚いた覚えがあるのですが、それはライブに行くようになってまだ日の浅い頃だったからそういう新鮮な感動も含まれていたと思っていたのですけど、今になってみてもやっぱり、3人でこの音圧、太さ、重さ、というのは凄いなと思えました。ちょっとバランス的にボーカルが聴きづらかったのが残念でしたが。
二曲やって最初のMC。チューニング中に、「鈴木さん!」とお客さんから声がかかって「はい」と応える鈴木さん。「ケンちゃん!」には「大槻くんもケンちゃんだよね」、「鈴木研一さん!」「はーい」など。そして、「人間椅子ファンみなさん、こんばんは、人間椅子です」「筋肉少女帯ファンのみなさん、こんばんは、人間椅子です」「人間椅子筋肉少女帯、両方のファンのみなさん、こんばんは、人間椅子です」「人間椅子筋肉少女帯、どちらもさほど好きでないというみなさん、こんばんは、人間椅子です」と満遍なく挨拶(笑)。さすがにどちらも好きじゃない人はここにはいないんじゃw 「人間椅子筋少は客がかぶっている、あるいは食い合っていると言われてきましたが、やっと一緒にやることができました」みたいなことを。
それから和嶋さんが話し出して、次の曲の説明のような感じで「どんなものにも美があると思いまして」というようなところから、一は全、全は一みたいな話になって、哲学用語?とか仏教用語みたいのも交えながら話していたら、鈴木さんが途中割って入って「これ、いつものMCの感じなんですよ」(笑)「和嶋くん、すごいね。俺、けっこうアウェー感あるのに、緊張とかしませんか」「いや、けっこうアウェー感は感じてるけど、言いたいこと言わないと。だって普通にしてたって、これ(格好的に?)変人でしょう」とかってやりとり。和嶋さんのこういう真面目な曲解説的なMCは、昔もあったの覚えてるw それで、まぁそういう「どんなものにも美がある」ということを曲にしたのをやります、ということで、此岸礼賛から胡蝶蘭。「全然盛り上がらない曲なんですけどね、それを3曲目にやってしまうという」「これもいつも通り」みたいなこと言ってました。確かに対バンでこの曲やるとは思ってなかったw良かったけどw長いし、静かな説法的な曲だし、でもやっちゃうのが人間椅子なんですねぇ。
あと分かった曲は賽の河原と、ラストの針の山くらいだったかな。でもどれも格好良かったし、楽しかった。どの曲も確かに「人間椅子」という個性が強いし、ノリ的にぶれないので困らない。1曲だけ、ドラムの中島ノブさんがボーカルをとった曲があって驚いたけど。というかノブさんのキャラを初めて見てびっくりした。「アニキって呼んでくれ−!」\アニキー!!!/とかお客さんに呼ばせたり。見た目的にも、リーゼントっぽい髪型で、なんというか「人間椅子」のイメージからは外れてる感じで、方向の違う個性で面白かったです。ボーカルも高音のメタル風でいい声。歌ったのは「赤と黒」という曲でした。ドラムの音は、前とはだいぶ違うんだなーという印象は持って、…なんというかかなり打ち込んでいてすごいんだろうけど、あまり重みを感じない音で、うーん、好みでいうと人間椅子のドラムはもっと重い方がいいかなぁという気がしてしまったのではありますが。CDではあまり感じなかったんですけどね。
あと、後半のMCで鈴木さんが、今日は楽しみにしてたけど、相撲が見られないのが残念だという話をして、「録画してきて、帰ってすぐ見ようと思っているので結果は言わないで」とかって言ったあと、和嶋さんに白鵬知ってるかと振ったら和嶋さんが知らなかったのには驚いたな。それで「さすが、BIGBANGを知らなかった男」って言って、先日オーケンののほほん学校に呼ばれたときに、オーケンがBIGBANGのメンバーの一人に似ているという話が出たそうで、そのときは話を合わせていたけど、実際全然分かってなかったとか。「この歳になると知らないことでも話を合わせるのは得意になります。おじさん力」みたいなこと言ってて可笑しかった。和嶋さんは全然テレビなんか見ないというこで。それから「テレビはすごく楽しげにやっているけど、それを見ても本当は救われないんじゃないか、本当の救いは自分の中にあるんじゃないか、ということで自分の中深くに下りていく曲を」みたいなMCを始めたら、鈴木さんに「テレビに救いを求めてはいないと思いますけどね」とつっこまれてました。それでやった曲が「深淵」という曲でしたね。
鈴木さん側にいたので、演奏中の顔芸もわりとよく見えました。けっこうひょこひょこ動き回るし、白塗りの坊主頭で恐しげだけど、面白くてかわいい。歌の迫力も好きです。和嶋さんなんか、もう出てきた瞬間からなんかかわいいと思ってしまったんだけど、思ってたより小柄に感じたからかな?小さくなってるような印象が…油が抜けて仙人化が進んでるというか(笑)鈴木さんが大きいのか、和嶋さんが小さいのか分からないけど。そんな二人が並んで弾くことがけっこう多くて、それがまたけっこうニコニコ微笑みあいながらだったりして、なんかどうしようと思うくらいかわいく見えて仕方なかった(笑)どうしようって何だ。前にオーケンがファンの方から「ついにコミケから筋少の本がなくなりました、が、人間椅子はありました」と報告を受けたという話を思い出してしまったりした。あーなんかわかるかもしれない、的な(笑)
そんな感じで、基本的な印象としては昔から全然変わらなくて、さらに魅力が増して感じられるところもあって、ともかく楽しかったです。ずっと活動が続いているのは知りながら、なかなかライブには行かずにいたのですが、またワンマンにも行ってみたいかもと思ったり。7月に此岸礼賛のツアーがあるんですねー。

「此岸御詠歌(しがんごえいか) 〜人間椅子ワンマンツアー 2012年夏〜」
7/17(火) 大阪阿倍野 ROCKTOWN
7/18(水) 名古屋 ell.FITS.ALL
7/20(金) 東京渋谷 Shibuya O-WEST

全公演の前売りチケットは、6/10より一斉発売!!皆さん是非!