chocolate melts with music

行ったライブメモ

町田康の歌(翌日書き足し)

オフィシャルサイトのlylicってページを見たら、ライブでやってた曲の詞がいくつか出てた。新曲なんだろうな。「淀川のX団」「春子の方がそら悪い」「計り知れないあほんだら」「昔の話ばっかりしてる奴」は確実にやってた。「野菜食ってゴーゴー」もあった気がする。
「昔の話〜」は自虐アイロニー。まぁ自分も含めていろんな人って感じか。最後の「おまえはアホだー」が楽しかったな。「春子〜」は、失敗してたけど、すごい面白い曲だった。「悪い悪い悪い悪い」は印象に残るよ。
全部が全部聞き取れるわけじゃないけど、康さんの歌い方はけっこう詞が聞き取りやすいと思う。言葉に強烈な力があるからさらに、というのもあるかもしれない。歌唱力と声に、言語力が加わるから、すごく歌が強いって印象があるんじゃないかな、と思った。
「退屈なレイニー」は名曲、名詩。今日CD聴いても、昨日のライブで「カラスが風の中を どこまでもまっすぐに」で天を指差してた康さんの姿が浮かぶ。生で聴くとやっぱ強い。

オレ虹が見たくて、でも
オレ海が見たくて、でも
音楽で心が溶けて労働ができなかった
光り輝いて才能が通り過ぎてく
雨の中で雨に濡れてオレひとりで笑ってったっけ

この人の詞はすごいプロレタリアだなーってよく思う。単に貧乏を歌うってんじゃなく、なんかその単語がひどく思い出される。こんなにプロレタリアを感じさせる歌もあまりないというか、少なくとも今時の日本のパンクロックにはないだろうよね。少し思想の匂い感じるところもまた。ちょっと時代がかってるとも言うのかもしんないけど。でもその感じが好き。
あと、食べ物よく出てくるよね、と今回思った。それもうどんとかごはんとか、サンマ焼くとか、生姜かじるとか、純・庶民の和食(貧しめ)みたいなのばっか。うどんは関西人だからですか。「そこの姉ちゃん、俺らとうどん食ってこうぜ」ってのが出てくるやつが結構好きなんだけど、曲名とかまで分からずにいます。
大阪人だよねー。ということを思うときにいつも、岡崎京子の『東京ガールズブラボー』で、なっちゃんとミヤちゃんが屋上で県別ニューウェーブを論じる場面を思い出す。「大阪には町蔵がいるし」って。でも他の県でどんな名前が挙がってたんだったか忘れちゃって思い出せない。Phewとかも出てきたっけ?Phewも関西だっけ?スターリンは?とかいろいろ考えだしたりしちゃう。や、今手元にないので…。