chocolate melts with music

行ったライブメモ

戸川純 avec おおくぼけい Vol.8 南青山MANDALA 25th anniversary!!

フリートーキングから、というちょっと珍しいスタート。続いてラジオのように。純ちゃん曰く「何言ってるのかよくわからない曲が続きました」(笑)「次は、歌詞は聞き取りやすいけど、タイトルが何のことだかわからないと言われる」諦念プシガンガ。
純ちゃんは少し腰が辛そうで、(体調悪い時によくある)MC多め。特に第一部はほとんど1曲ごとに話してたかな。先日Dommuneでの配信を見て来てくださった方、初めてのお客さんもいるかもしれないので、と腰のけがのことや一部二部制で休憩を挟むこと、開演の遅れや休憩が長くなるのは必ずしも演者の遅刻などのせいではない、など「言い訳」をまとめて言ってみたり。
今日の季節の歌は唱歌「夏は来ぬ」。やるのは二回目で、去年の今頃にもやった。ちょうどその頃は久しぶりの演劇の稽古中で、ただ先にこちらのライブの予定が決まっていたので、稽古を抜けてその日はライブをやっていたが、稽古中のはずの演劇関係者の方々も観に来てくれて嬉しかった、良い思い出、といった話も。
そして、けいさまから南青山MANDALAが25周年であることを聞くと、「MANDALAさんには大変お世話になって」ということで、出演した中でも変な思い出をひとつ…と話してくれたんですけど、詳細は控えます。最後に、いろいろあった後MANDALAでの自分の出番が終わってから外に出て路上でライブをしたという話があって、音が空気にどんどん吸われちゃうんだけど良かったと言ってもらって、あんな経験は他になかった、みたいなこと。いろいろあったけど無駄ではなかった、という話から、クレオパトラの涙へ。
蛹化の女をやる前にミチロウさんの話。純ちゃんは敢えて捧げるとは言わずに観客と一緒にミチロウさんも聴いててくれたらという気持ちで歌う、と。天を仰ぐように歌い始めた姿から、ミチロウさんに届け、という気持ちがすごく伝わってきた。歌い終わってから「最後は、また大切な友人が逝ってしまって、自棄になったみたいな歌い方になってしまった…大切に歌いたい曲なのに。でも、これもライブということで」ほんとに、気持ちのこもった歌だった。
お話は、この場所マンダラで純ちゃんがバンド形態で出て、ミチロウさんにも共演してもらったことがあったと。エンケンさんの曲をやるのにブルースハープが必要でミチロウさんに助けてもらった。蛹化の女もパンク蛹化の女も一緒にやった。「追悼・戸川京子」とタイトルのついたライブ。そのとき、パンク蛹化の女を歌いながら、純ちゃんは何を思ったかウィッグを外してザンバラになろうとして、でも髪をピンで止めまくっててそうはならず、懸命にそれを外してたら歌が疎かになりかけたところを、ミチロウさんが咄嗟に歌って助けてくれた、っていう話もあって、面白かった(笑)
ここまでで一部終わりで休憩。

なんですけど、話は戻って、一部の3曲やったくらいのところで、純ちゃんが「今日はこのユニットでは初めてやる曲を2曲やります。そのうちの一つは昭和享年という、昭和が終わった年に出したアルバムの曲で…」と話し始め、けいさまが慌てて「もうそんな解説しちゃうんですか?」と口を挟んだら、「大丈夫、わからないくらいに話す」という場面が。「アルバムのリリースツアーでやって以来、くらいでやってない曲」だという話。けいさまも「これだけでわかったらすごいですね」と。わかったわけではないけど、昭和享年からやってない曲…というので真っ先に浮かんだのはリボンの騎士…イントロがピアノだし…と思ってたら、二部の冒頭で大正解!純ちゃん曰く、先日のドミューンで掟ポルシェさんがDJのときにかけてくれたのを聴いて、これはけいさまにピッタリ!と思ったそうです。「特にけいさまファンの皆様は、けいさまのテーマと思って聴いてください」とか言ってた。ピアノが活きる曲ですね!キラキラした感じも良い。これからこのユニットの定番になるのかな?
その後は愛の讃歌。純ちゃんの歌声のかわいらしいトーンと迫力とが同居した歌に完成してきていて、最近ほんとに良いですね。
そして、もう一つこのユニットで初めてやる曲は、好き好き大好き!「♪既に令和史に刻む勢いのジュテーム」いただきました!はやい!(笑)けいさまのアレンジはタンゴ調。1番の歌詞が強いから音も強く、との純ちゃんからのリクエストに応えて。純ちゃんも、「愛してるって言わなきゃ殺す」は強く歌わないと、とこのユニットでは珍しくロック調に激しく歌う。でもサビの好き好き大好きはかわいい感じで、ラストは静かにフェイドアウトみたいに。素敵なアレンジでしたわー。これで喉を荒らしてしまって後のほう少し高音がつらそうになってしまって。「このユニットで好き好き大好きはやるもんじゃないですね」と純ちゃん言ってたんだけど、また聴きたいです是非。
曲順はいつも相談して決めるんだけどどうにもこうにも「こんなだったっけ?」となってしまう、みたいな話が先にあったんだけど、この好き好き大好きから次への流れは「いい感じ」、「多分、愛してるって言ってもらえなかったんでしょうね」と言ってから恋のコリーダを始めたのは面白かった。「♪何があったか覚えてないの 右手にハンマー握りしめ~」(笑)
その後は「…ところが、奇跡的に生きてたみたいですね。それで、去っていくんですね、許してくれなくて…当たり前ですよね、撲殺したんですもんね…」ってサントワマミーへつなぐので可笑しくて。さらに「ここからさよならをおしえてにつながれば良かったんですけど…、また新しい男を見つけたんでしょうね。で、もっとひどいことをしてしまう…」からの肉屋。もちろん、「後付けですけどね、こんなストーリー性みたいなのは」って言いながら。確かに、二部は激しい恋の歌が並んでたんですが、並びでストーリー作ると大変なことに(笑)。
アンコールはプリシラ。高音が出にくくなってしまったところもあったんだけど、最後は立ち上がってきれいに歌い上げていました。
今日は「歌とトークの夕べ…歌とピアノとトークの夕べ、みたいになってしまった」と純ちゃん言っていたんだけど、貴重なお話も聞けて楽しかった!腰はつらかったのかもしれないけど、純ちゃん声量も表情も豊かでよかったし、けいさまのピアノも素敵で、激しい演奏も見られて。アルバムには入っていないいろんな曲が聞けたのも嬉しかったな。
次回は、…あれ、9月って言ったんだっけ…?(あるけど日付までは決まっていないような告知でした)

  1. フリートーキング
  2. ラジオのように
  3. 諦念プシガンガ
  4. 王様の牢屋
  5. 夏は来ぬ
  6. クレオパトラの涙
  7. 蛹化の女
  8. リボンの騎士
  9. 愛の讃歌
  10. 好き好き大好き
  11. 恋のコリーダ
  12. サントワマミー
  13. 肉屋のように
  14. さよならをおしえて
  15. (enc)プリシラ