大槻ケンヂソロ・ワークスライブ「ONLY YOU」
Guest Guitarist：橘高文彦／NARASAKI
LIVE MEMBER：Ba 村井研次郎／Gu 長井ちえ／Key DIE／Dr 河塚篤史
オーケンソロワークス！筋少でも特撮でもない、なかなかフルバンドでは聴けない曲も多く演奏されました。オーケンソロは、オンリー・ユーとセルフカバーの対自核とアンプラグドとUGSを持ってるけど、他はレンタルでベストの猫対犬を聞いたくらいで、それもMD時代だったからもう手元に音源がなかったのです。で、直前になってI STAND HERE FOR YOUだけ買ったんですけどね。だから、だいたいわかるんだけど、本当にものすごく久しぶりか、初めて聴くものも多くありました。
オーケンがとても気持ちよさそうに歌っていて、それがとても良かったなーと思います。ソロアルバムを出していた当時のことは、リアルタイムでは知らないけど、オーケンがいろいろ煮詰まって大変だった時期だということはエッセイなどで知っていて、本人も「当時は呪うように歌っていた」とか言ってたけど「今はこうしてニコニコ歌える」って本当に良かったね、と思いました。
パンクもやる歌謡ショーとかって言ってたけど、その通り、なかなかの振れ幅なセットリスト。他の方のブログなど参考にして直しました。
- 海千山千
- 未青年
- ロマンチスト
- 君は千手観音
- 猫のリンナ
- ののの唄
- タンゴ
- 恋人よ逃げよう世界は壊れたおもちゃだから
- いきてあげようかな
＜FOK＞ - オンリーユー（アンプラグド）
- プカプカ
- お世話になりました
- がんばったがダメ
- Guru
- ヘイユーブルース
- モンブランケーキ
- 天使
- 天プラ
- ジェロニモ
- オンリーユー
- もうがまんできない
- あのさぁ
- (en)天使達のシーン
オープニング、刑事コロンボのテーマをSEにバンドメンバーが登場、オーケンは黒スーツに黒いハットで登場。スーツ姿久しぶりに見たなー、かっこいい。この前特撮の時はちょっと太ったようにも見えたけど、ジャケ効果？ですっきりして見えたし。最初に海千山千。曲自体をすごく久しぶりに聴いたー。「俺は海千山千の男〜」の台詞とか、スーツ姿と似合ってて良かったな。
そして次には早速ゲストの登場！特撮からNARASAKIナッキー！去年末から足を怪我していたナッキーですが、ついに！歩いて出てきて立って弾いてた！未青年とロマンチスト！頭振りながら激しく弾いていて格好良かったー！ロマンチストはミチロウさん関係のイベントなどでオーケン歌唱で聴くこともあったと思いますけど、未青年は初めてだったんじゃないかな。「Boys Be!」「シド・ヴィシャース！」ってかけ声して、一気にフロアが熱くなりました。
2曲やってさっと退場するナッキー。すごく素早かった（笑）。最初のMC。最初にオンリー・ユーのアルバムを出してからなんと17年になったとか。でも全然売れなかった、一番売れなかったアルバムだとか。今日は懐かしい曲もやるけど、でも「昔の話はしないで、未来の話をしよう」と。何かと思ったら、将来、山梨か練馬の光が丘辺りに老人ホーム的な施設を作って、オーケンとファンの皆さんが集まって、そこでは毎日オーケンのライブが日に五回あって、夕飯の後にはのほほん学校、ゲストは水戸華之介さんと掟ポルシェさんとニューロティカのあっちゃんでローテーションする、という計画を話し始める。名付けて「オーケンハウス」（笑）。きっとオセロの中島さんも来てくれるとかも言ってたなｗで、なんか周囲からは怪しい宗教団体のように思われて…、あるとき教祖のオーケンは山梨と光が丘のちょうど中間の辺りで即身成仏する、とかなんとかからつなげて、君は千手観音！この曲はたぶん、ニセ特撮とみうらじゅんさんとやったときに一回だけ聴いたのかな。楽しいよね！間奏のところでオーケンが手を合わせて般若心経唱えながら折りたたみやるのも面白い。カモン観音。アウトロのハーモニカを、オーケンがマイクを横に持って当て振りやってて可笑しかった。
猫のリンナは、アンプラグドで聴くことが多かったけど、バンドでは初めてだったかも。カバーだというのもあまり知らなかったんだけど、あるとき雑貨屋さんでかかってたおしゃれボサノバ風のメロディなんか知ってると思ったらこの曲の英語元歌だって気づいて、そうだったのかと思ったっていう。ののの唄も懐かしいというか、直前に買って聴いてて良かった曲。台詞がいい感じ、最後の「やるぜ、俺」のちょっと決め顔な感じとか。オーケンののほほんとした魅力が詰まってる歌ですよねぇ。
MC2。いい歌が多いなーと思ったら、ほとんどカバーだから当たり前だった、など。でもののの唄はオリジナル、とか。それから、また未来の話ということで、今度は「孫娘が欲しい」。嫁も娘も飛び越して（笑）。じーじって呼ばせたい。で、ずっと人気商売をやってきて、いいところも悪いところも知っているから、孫娘にはこういう道には入って欲しくないと思っていたけど、最近ももクロちゃんに歌詞書いたり、いろんな仕事で会ったりするようになって、今は「アイドルになって欲しいなぁ、じーじ」。そしたら秋元康さんとつんくさんとどっちに頼もうかとか。秋元さんにはお世話になってるし、つんくさんは後輩だし、でも…とか真剣に妄想してるときにばったりつんくさんに会って、「つんくさん！」と血走った目で熱烈な挨拶をしてしまったとか、ほんとかｗさすがに孫娘をよろしくとは言わなかったけど、だって（笑）。でもさんざん自分でじーじ言っといて、後でお客さんから呼ばれたら「簡単に呼ばないで、まだ46なんだから…」だって。乙女心か（笑）
で、オーケンハウスでは夜には社交ダンスもする、という話に戻って。チャチャチャとか言って踊る振りをするオーケンがまたちょっと決め顔してて、いやーそれはやだな恥ずかしいｗとか一瞬妄想に付き合ってしまった（笑）オーケンハウスはでも入りたいけどね（笑）というダンスつながりから、タンゴへ。じゃがたらカバー。聴けて嬉しかったー。妄想話からだったけど、一転ダークでカッコイイ。恋人よ逃げよう〜は、唯一知らなかった曲。タイトルだけは知ってたけど。初めて聴いた。あと生きてあげようかなは筋少曲としては知っていたけど、ライブで聴くの初めてだったかも。すごく歌詞の情景が浮かぶ歌だよなーと、夕焼け空を思い描きながら聴いてた。
メンバー紹介。ベース村井研二郎さん。絶望少女達でも弾いてくれています。この日の物販のTシャツを着てくれていて、物販紹介になったりとか。キーボードDIEさんも絶望少女達で一緒にやっている。「格好が一番派手だよね」（金髪をツンツンに立てている）「でもこの後もっと派手な方が出てきますよね」と言われたり。集合写真がよくわからないことになっていたそうです（笑）。ドラム、河塚さんには「あっちゃん？河ちゃん？なんて呼べばいい？」と言って、昔「あじゃん」って呼ばれてたのでそれで、ということになって、「あじゃん」「じーじ」って呼び合ったりしてました。かわいいｗ河塚さんは昔から筋少のファンで、オーケンのソロもベストまで全部買ってたとのこと。「売れなかったんだよ」「買ってました」って。そんな河塚さんに当時の自分の印象を聞くオーケン。「え、いやぁ…変な人だなぁ、と」って言わせて、「そうだよねぇ、あの頃一番変な人だったからなぁ」「でも今はこうしてニコニコして歌えるんだから良かったよ」本当にね。
ちえさんからは、「ちえちゃんって呼んでください」と本人から強い希望。「いつもお世話になっています」と言おうとして何故か「お役に立ってますよ」と言ってしまうオーケン。上から（笑）。「のほほん学校でも何でも、水戸さんかちえちゃんを呼べば何とかなると思ってる」そうです。ちえさんはアンプラグドでは何度も見てますが、エレキは初めてで、格好良かったなぁ。しっかり太くて迫力のある音でした。コーラスも素敵。あと、黒いハットやふわふわのファーのストールなどの出で立ちもかわいくて素敵でした。
ここらでゲストを呼びましょう、ということでバンドの皆さんには一度はけていただいて。本当は会ったことのないアイドルさんとか呼んでみたかったんだけど、フォークシンガーの方です、とFOKの呼び込み。「あれ、出てこないなー。どうしたの？何かあった？…ちょっと呼んできますねー」とか言って（別人設定なのかｗ）一度袖へ消えて、ギターを抱えて出てくる。ジャケット脱いでた。フォークオーケン。「どうも、FOKでおま」とか怪しい関西弁でしゃべって「こんなキャラ設定なのかよｗ」とか言ってた。オーケンギター、わりと久しぶりかな？このあとはFOKツアーなのだから、だいぶ板についてきてるかしら。最初にオンリー・ユー。あとI STAND HERE FOR YOUからお世話になりました、UGSのがんばったがダメ。この二つは初めて聞いたけど、雰囲気もあってて良かったな。あ、プカプカもFOKだったか。これもライブ初めてのはずで、歌詞をちゃんと聴いてた印象が残ってたので、演奏は気にならない程度に良かったんだろうな。歌詞ちょっと飛んだところはあった気がするけど。そしてGuru。これは本当はUGS verで聴きたいんだけどな…。上手くなったなーとも思うし、でもまだ「手拍子とかしないでね」って言ってたりもするし。二年くらい前に比べたら、たどたどしさはもうないし、歌もちゃんとしてます。でもちょっとテンポ早めになったりするよねｗ 終わって退場するとき、客席からFOKコールがわき起こっていました（笑）
その後、オーケンに戻って（笑）帽子をニット帽に変えてた。すごくダメ出しをしてくれそうな方を呼びましょう、ということで橘高さんが登場。オーケンのギターについてのコメントを求められて、「だから、DMCの社長になって『おまえはメタルゴッドだろ！』とか言おうかと」って言ったら、オーケンが「メタルゴッドじゃないもーん。最近気づいたんだけど、俺、フォークがあってるよ」とか言ってた。あとは、橘高さんの25周年の時も同じリキッドルームだったから、ここで夢のあとさきやろうか、とか言ってたり、橘高さんの立ち位置が筋少と同じで、間にちえさんのマイクもあるから、「内田がいるみたいだ」とか。で、最近内田に会ってないなーとか、筋少2012年どうするんでしょうね、知らないところで決まってたりして、とか白々しく始めて（笑）、「おいちゃんからメールが」と橘高さんが紙を取り出し…。筋少告知きましたー！5月に人間椅子と対バン！って発表されたときは歓声すごかったね。そして6月にはDVD発売とツアーです。日本青年館で結成30周年ライブも、ということで、「青年館から売り切れるだろうなー（椅子があるから）」みたいなこと言ってました。
さて、橘高さんも加わってバンドメンバーも戻ってきての一曲目にヘイユーブルース！意外？これに橘高さんなのか、と思った。曲自体は、ちゃんと聴くのは久しぶりだよね。たまに何かの語りにヘイユーが混じってくることはあるけど。電車でよくやってたよね、という感じ。あんまり即興で膨らませたりはしてなかったと思うけど、元の台詞をちゃんと言ってるのも良かった。
そしてモンブランケーキ！これ聴きたかったんだー！初めて！と思ったけど、もしかして対自核のときのライブでやったっけ？と思って記録を探してみた*1けど、やってなかったみたい。それに対自核のバージョンはあまり好きじゃないんだ（カラオケがこっちバージョンなのが残念）、モンブランケーキはオリジナルがいいよね。聴けて本当に嬉しかった。橘高さんギターも良かったですねー。いつものように（笑）ピックをばーっと撒いて、近くにもけっこうきたので2枚も拾ってしまいました。次の日友達におみやげにあげた。
橘高さんはこの2曲でいったん退場。そしてひとつゆったりめの曲で天使。歌い上げるオーケン、この年になると渋みが出ていいねとかなんとか。
それから、ナッキーが再び登場して天プラ！また激しくなる！っていうかこれもすごく懐かしい。スターリンでもなかなか聴かないしねぇ。さらに「今日はナッキーも入って、ソロと特撮と一緒になってジェロニモ！」やった！どっちかというと特撮っぽかった？UGSバージョンは確かホッピー神山さんも参加してるんでしたよねぇ、面白い音作りで。どのタイミングでだったか忘れたけど、オーケンがナッキーにMC振ろうとして、でもナッキーはもうギター構えて曲に入る気満々の体勢になって全然答えてくれなかった、いいからいこうよ！って感じで。やる気溢れてた（笑）。ナッキーは何だかスターリン担当、というかスターリンとばちかぶりとガスタンクだからパンク担当だよね。もうついでにメシ喰うなもやってほしかったなー、ナッキーギターで聴いてみたかった！
ジェロニモの後は、橘高さんも戻ってきて、全員でオンリー・ユー！豪華！キーボードのDIEさんが、ショルキー抱えて前へ出てきて、弾きながら派手に立ち回って、ダイブもしてた！（しようとした、くらいだったかも）絶望少女達ではこんなのも見られないしねー、そうかそういう人だったのかと。
ここでナッキーが退場して、橘高さんは残って、もうがまんできない。これも聴けて嬉しかったなー。2番のところで、オーケンがエレキギターを持ってきて、橘高さんとギター合戦（笑）「ちょっとの甘い罠には〜」ピロ〜ン♪（オーケン）「はめられもする〜」キュルルルルン（橘高さん）みたいな感じで（擬音はさておきｗ）差が歴然（笑）当たり前だけども。橘高さんはオーケンがやってるのを横から覗き込んだり苦笑気味だったり。オーケンはそれでもドヤ顔決めてた。そして一通りやったあとピックを投げた！（ドヤ顔）けっこう近くに飛んできたんだけど、ちょっと前ですごい争奪になってました（失礼な言い方だけど、バッとくいつくところが激しかった…）。
橘高さんを送り出した後、本編最後はあのさぁ。ゆったり和やかに、やさしい歌で締めでした。
アンコール、またみんなで出てきてくれました。「いきなり歌い出しますから〜」とかって言いながら、ちょっとしゃべるオーケン、ここで「昔は呪うように歌ってたけど、今ならもっとフワッと歌っていいんだと思える」って言ってたんだと思う。前奏なしで歌から入る、天使たちのシーン。本当に気持ちよさそうに歌ってました。終わりも歌謡ショーっぽく終わりたいとかって、演奏の続く中、ステージの両サイドへ歩いて行ってゆっくり礼をして、手を振りながら去っていきました。最後までニコニコだったなー。
一番売れなかったアルバム達のレア曲が多かったけど、ほんとにいい歌多いんだよね、と改めて。そしてパンクの縦ノリもありつつ、歌謡ショーもありつつの振れ幅も楽しかった。もっと聴きたい曲もあったけど、埼玉ゴズニーランドとかUNDERGROUND SEARCHLIEとか（笑）まぁでもUGSの曲は、特殊なメンツが必要そうですよね（笑）。そういう意味ではUGS出たときのツアーとか行ってみたかった、とか思いますが。でもね、その昔の、変だった頃のオーケンあってこその曲もいっぱいだけど、今のオーケンが歌う良さっていうのは本当にあるなぁと。いろいろ乗り越えてきて今があって、だからこそのやさしさがあって、そういうのがいいなぁと、思います。
オーケンハウス入りたいなぁ…。後日談として、楽屋に戻ったらいろんな人からけっこう真剣に入りたいと言われたと、ブログにも書かれてました。実現すればいいのに（笑）
「地獄の決定打！筋肉少女帯VS人間椅子VS人間筋肉少女椅子帯」
5/19（土） 東京・赤坂BLITZ
出演：筋肉少女帯/人間椅子 スペシャルゲスト：人間筋肉少女椅子帯「結成30周年記念＆『筋少動画』発売ツアー！筋肉少年少女隊」
5/26（土） 大阪・BIG CAT
5/27（日） 名古屋・CLUB QUATTRO
6/10（日） 東京・LIQUIDROOM
6/17（日） 東京・Shibuya O-EAST「結成30周年大祭！筋肉少女青年館」
6/29（金） 東京日本青年館
*1:id:meltchoco:20020915
