chocolate melts with music

行ったライブメモ

町田康(Gt/AxSxE・Ba/赤坂みちる・Dr/恒岡章・Key/石橋英子)

2列目の真ん中近く、というすごいいい場所で見ちゃいましたよ!康さん近いよ!
相当押されましたけど、周り女の子ばっかだったので、そうキツイことはなく(しかし女子率高かったなぁ…)。でも最後はもみくちゃ汗だくでした〜。
3月のスペシャルナイトと同じ編成で、だいたい同じ曲目ですかね。曲名分からないのがほとんどなんですけど、康さんの足元に貼ってあったセットリストが少し見えて。最初の曲が「うどんだし」であることが分かりました。「うどんのだしを飲みすぎて、俺は喉がカラカラだ〜」から始まる歌…まんまだ(笑)。のっけから楽しい。康さんも笑顔全開。あの顔で「生きてることは楽しいね、ランララ〜」とか歌われると、ホントに楽しそうだよ!と思ってこっちも笑ってしまう。だけどそのニカ〜っていう笑顔は、一見ポジティブな歌の中身までもバカにしているようでもあり、敢えてバカになりきっているようでもあり、不遜なような、でも妙に分別があって謙虚でもあるような…。なんていうか、小説に表されてる町田ワールドの体現そのものだと思います。歌っている姿全体が。
あとは、「わたくしはいい人だ〜」みたいなやつとか、「会社に通えない、仕事が見つからない、最近笑ってない、私には居場所がない、―死ね」ってやつとか。詩の朗読も、メンバーによる音響つきであって、これも最初と最後の部分は前回と同じ詩だったと思うけど、中盤に挟まってる部分は違う詩だったのかな?違った気がする。あと後半に「うどんの中の世界」、「頭が腐る」も。楽しかったし、前のバンドのときからちょっと変わってる歌詞とかも聞き取れた。
今のバンドは大人っぽい、というのは前回も書きましたが、それとちょっと文学っぽいというのを今回感じました。歌詞というより「詩」を読んでいる感じのものが何曲かあるし、音楽的にちょっとインプロっぽいところがあるのもそういう印象を作っているような気がする(かと思うとものすごくポップな歌もあるんだけどね)。それで、前回のライブは椅子席のワンマンで「町田康スペシャルナイト」というタイトルだったからかなんかわかりませんが、なんとなく文学方面から入ってきたのかなというお客さんが多かったように思えたのですよ。で、なんか真面目にじっと座って聴いてる人が多くて。でも今回はLOFTだし、ミチロウと対バンだし、当然パンクの客が多いわけですよね。そうすると結構反応が違うんだなぁと思ったり。何かって、その「―死ね(ぼそっと)」のところとか、詩のなかでも「そのために私たちは、合体」ってところとかで、結構笑いが起こってたんですよ。前は笑ってなかったなぁ、と思って。雰囲気の違いもあるんだろうけど、やっぱ文学の客だったから?とか思ったりして。いや、私は笑っていいと思うんですけどね。文学でも。
ただ、今回やっぱり「ミチロウと対バン」というので、INUを求めて来ているパンクのお客さんはたくさんいただろうと思われ、そういう人たちには今のバンドはかなり「違う」んだろうとは、容易に予想されますね(一部騒いでましたし)。正直私も、このLOFTのギューっと密集したところで観るには、物足りないものがあるなぁと思ってました。前の町田康グループとかミラクルヤングの路線のほうがもっと楽しかったという気持ちが。音も曲もカッコイイんですけどね。むしろ椅子席のほうが楽しかったかも。
しかし、そんなことは、ラスト2曲に「フェイド・アウト」「メシ喰うな!」と来たことで吹っ飛ぶのでした。実は、セットリストの後半はしっかり見えてしまっていたので、ほとんどこれを待ち焦がれていた!みたいなところがあったりして。周りの反応も全然違う。もともと密集はしてたし、「うどんの中の世界」「頭が腐る」あたりでは結構ノリノリだったんですけど、INUになったらもう一段の圧力どころじゃない。すごい押しで、みんな跳んでて、自力でなくても跳んでそう、だったんですけどもちろん自分で力一杯跳んでましたよ!「メシ喰うな」はもみくちゃになって聴くのは初めてだったから、良かったなー。やっぱりこうでないと!あとアンコールで「インロウタキン」、そこだけ笑顔が消えて、「オイコラオイコラ〜」ってガン飛ばされて、ギャーってなりました(笑)。やっぱINUサイコーです。
あとは「イスラエル」「名前の歌」で締め。「イスラエル」もかなり周りが狂乱してたなぁ。


ファンサイトさん(Do the YOUNG!! ’¬“cN(’¬“c’¬‘ )”ñŒöŽ®ƒtƒ@ƒ“ƒTƒCƒg)の掲示板を参考に、自分なりの記憶とタイトルのそれっぽさからの推測(汗)で組み立てるセットリスト(と言いつつ、皆さんの意見に納得してきたのでまた変えた):

  1. うどんだし
  • 悪いやつ
  • 俺はいい人
  • 頭の中の青い海
  • 朗読(なんか暗いのう・希望の歌)
  • なんで
  • うどんの中の世界
  • 春爛漫
  • 頭が腐る
  • アイムフル
  • フェイド・アウト
  • メシ喰うな
  • (enc)イスラエル
  • (enc)インロウタキン
  • (enc)名前の歌


ふと町田康オフィシャルの日記を見てたら、4月13日のこれが気になった。

六本木に行きて遠藤ミチロウと対談。昔話。記憶の齟齬。伝説なんてくだらない。いまが大事だ。

何で対談したんじゃろか。
なんにしても強い言葉だ。くだらない。いまが大事。